
Anthoropic社のAI、ClaudeCodeに経済は予測できるかと聞いてみた。
質問は
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スーパーコンピューターを使った気象予測などをする地球シミュレーターというのがあるそうですが、
スーパーコンピューターを使って経済や株価を予測するようなことはできないのでしょか?
経済政策にスーパーコンピューターのシミュレーションを利用するということはやられていないのでしょうか?
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AIの答えは、
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とても興味深い問いかけですね。結論から言うと、「やろうとしているが、気象予測のようにはうまくいかない」というのが現実です。
なぜ気象予測はうまくいくのか
地球シミュレーターのような気象モデルが成功しているのは、物理法則(ナビエ・ストークス方程式など)が支配する系だからです。方程式が明確で、初期条件さえ正確なら、ある程度の精度で未来が計算できます。
経済・株価予測との根本的な違い
「観測が対象を変える」問題
気象は人間が予報を知っても台風の進路は変わりません。しかし経済は、「このモデルが来月の株価暴落を予測した」と公表した瞬間に、人々がそれに反応して行動を変え、予測が外れます。これをリフレクシビティ(ジョージ・ソロスが強調した概念)と呼びます。
支配方程式が存在しない
人間の意思決定・感情・政治・文化は、物理法則のように方程式で書けません。経済学者が「モデル」と呼ぶものは、現実の大幅な近似にすぎません。
実際に試みられていること
それでも各所で取り組みはあります。
エージェントベースモデル(ABM):何百万もの「人工的な経済主体」をシミュレートして市場の挙動を再現しようとするアプローチ。欧州中央銀行や日本銀行なども研究に使っています。
- 政策シミュレーション:
- 増税や金利変更がGDPや雇用に与える影響を、スパコンで大規模に試算する。IMFや各国政府がやっています。
- 金融リスク管理:
- モンテカルロ法などで膨大なシナリオを走らせ、金融危機の確率を計算する(これは比較的実用化されています)。
- 中国の試み:
- 2000年代に「経済コントロールルーム」構想のような話もありましたが、実態は限定的です。
根本的な限界
スパコンの演算能力をいくら増やしても、「方程式がそもそも間違っている」「人間が予測を知って行動を変える」という問題は解決しません。これは計算資源の問題ではなく、系の性質そのものの問題です。
ある意味で、「経済は気象より難しい」というのが正直なところで、カオス理論的な意味での予測不可能性に加えて、観測者が系の一部であるという根本的な困難があります。
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「経済は、「このモデルが来月の株価暴落を予測した」と公表した瞬間に、人々がそれに反応して行動を変え、予測が外れます。」
「観測者が系の一部であるという根本的な困難があります。」
というように、経済予測の結果を見た人間が行動を変えるという問題があり、予測が極めて困難ということでした。
そりゃそうだなと思いました。
情報商材が紹介する怪しげなEAの中には相場を「予測」みたいなことをうたっているものはないでしょうか?
スーパーコンピューターを使っても予測できないものを数万円のプログラムでできるわけないことをアタマに入れておきましょう。